熊本県のほぼ中央に位置する益城町。2016年に発生した熊本地震において、震度7の揺れを、28時間以内に2度経験した。町内の約98%の家屋は倒壊した。あれから5年。もともと震災前から過疎化の問題を抱えていた町は、震災を契機に町民たちの手によって新たな益城町へと再生されつつある。大きな揺れを経験したからこそ、経験に基づいた命を守る防災に取組んでいる。しかしそれ以前に、町民が向き合っているのは、人々が楽しく暮らすための町の再生だ。益城町で生まれ育ち、現在は会社員をしながら櫛島(くしじま)地区まちづくり協議会の会長をつとめる古荘直樹さんにお話を伺った。