リモートワークが浸透し、自宅で過ごす時間が増えた人も多いはず。自宅で過ごしている間に地震の揺れを感じるなど、もしものときの備えが必要だと改めて認識している人もいるのではないでしょうか? 書籍『おしゃれ防災アイデア帖: 日々の暮らしに馴染み、“もしも”の時は家族を守る70の備え』(Misa著、山と渓谷社)では、自宅でできる防災に役立つヒントが紹介されています。0次防災、1次防災、2次防災の違いや防災に役立つ収納テクを考えていきましょう。
1次防災・2次防災の備えでおうち時間を安全に
防災には、0次防災、1次防災、2次防災という3種類の類型があるのをご存知ですか?
【0次防災】
買い物や仕事など外出中に災害が発生したとき、自宅や避難所まで安全に移動するための備え。また、移動が難しい場合に、数時間から一晩を過ごすことを想定した準備。0次防災用のグッズを普段使用しているポーチやポシェット、バックに入れておき、常に持ち歩くのが理想的。
【1次防災】
最低限の非常用グッズを防災リュックに入れて備えること。自宅や勤務先などに準備しておき、災害発生時に持ち出して安全な場所に避難して過ごすための備え。
【2次防災】
災害時にライフラインが停止する状況を想定し、非常時でも3日間は生活することができるように、自宅や勤務先に水や食料などの備えをしておくこと。
災害はいつ発生するかわかりません。会社に出勤している大人や登園・登校している子どもの場合、0次防災の備えがあると安心です。
自宅で過ごす時間が多い人は、1次防災と2次防災の備えをより充実させましょう。備蓄食料や防災グッズを揃えることはもちろんですが、準備したものをどのように保管するかも大切です。
防災グッズをしまいっぱなしにするデメリット
防災グッズを準備した後、どこに置いておくかというのも重要です。普段は使わない物だからと、物置や床下収納にしまっておくのはおすすめできません。
物置に防災グッズを入れるとどんどん奥の方へとおいやられ、もしもの時にパッと取り出すことが難しくなります。床下収納も同様です。扉の上に物を置いてしまったり、取り出すまでに時間と手間がかかることがあります。
防災グッズこそ、普段からよく見える位置に置いておくのが安心です。整理収納アドバイザーによる書籍『おしゃれ防災アイデア帖: 日々の暮らしに馴染み、“もしも”の時は家族を守る70の備え』を参考にしてみると、見せる収納を上手に活用することのメリットがわかります。
「防災アイテムはあえて半透明のものを使って、中の存在が確認できるようにしました。(中略)フタはなしで、重ねることもせず、棚に一列に並べる。簡単に出し入れできて、全体を確認しやすい仕組みです。」
(『おしゃれ防災アイデア帖: 日々の暮らしに馴染み、“もしも”の時は家族を守る70の備え』より引用)
見せる収納で防災グッズを管理することで、1次防災と2次防災がぐっと身近に。特にこの管理方法は、ローリングストックとの相性がぴったりです。
普段使いの日用品や食料と防災グッズを完全に分けて管理するのではなく、使ったら買い足す、食べたら買い足すというローリングストックを続けるには、見せる収納が効率的ですよ。
電源確保を習慣化すれば災害時も安心
さらに意識しておきたいのが、もしものときの電源確保です。地震や台風、豪雨などが発生すると電気の供給がストップすることがあります。復旧までを安心・安全に過ごすためには、電源確保が欠かせません。
災害時の電源確保には、モバイルバッテリーやポータブル電源を用意しておくのがおすすめです。どちらも普段の生活で活用することができるアイテムですが、災害時のことを考えて容量が大きめのものを準備しましょう。
スマホやタブレットなどの充電をするにはモバイルバッテリーでも十分。0次防災を考慮してカバンに入れても、重さやサイズがそれほど気になりません。ただしモバイルバッテリーはこまめな充電をしておかないと、いざというときにパワー不足ということも……。
「防災アイテムを日常に取り入れながら、電力のストックも習慣化していけたら突然の停電時にも心強いです。」
(『おしゃれ防災アイデア帖: 日々の暮らしに馴染み、“もしも”の時は家族を守る70の備え』より引用)
防災アイテムは買って満足するのではなく、実際に使い慣れておくことが重要です。充電を欠かさない、使いやすい場所に保管するなど、電源グッズもしまいっぱなしは避けた方が安心ですよ。
ポータブル電源は、モバイルバッテリーと比較して容量と出力が大きい電源。製品によってスペックは異なりますが、LEDランタンや炊飯器、電気ケトル、車用冷蔵庫などに使用できるポータブル電源も発売されています。
ポータブル電源は、アウトドアやピクニックでも活躍するアイテム。屋外でのテレビ視聴やプロジェクター投影なども楽しめます。ポータブル電源を購入したときは、ぜひ日常使いとしても活用しましょう。
0次防災、1次防災、2次防災は、どれかひとつを徹底すれば安心というものではありません。もしものときでも安全を確保できるように、3つの類型の防災について見直してみてくださいね。
〈書籍情報〉
『おしゃれ防災アイデア帖: 日々の暮らしに馴染み、“もしも”の時は家族を守る70の備え』(Misa著、山と渓谷社)
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- 「にちにち」には、「日常より非日常、非日常より日常」という想いが込められており、日常も非日常も、暮らしが豊かになるようなアイデアを提案させてください。
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