すてきな木箱入り「にっぽん てならい堂」の金継ぎキット


ライフスタイル、デザイン、ファッションの世界で、ブランドやプロジェクトを作る人の想いをまとめる、伝える。フリーランスPRのキム サンエさんが、日々の生活に加えたいちょっとうれしくなるもの・ことをご紹介。

 

ふと出会って購入したものや、いただいたもの、お気に入りの器たちの組み合わせを考えて、盛り付けて、食卓に並べる……。

大好きな時間のひとつです。PRやブランド作りのお手伝いを行うわたしは、仕事の場では気を張っていても普段はぼんやりとしていて、大切な器を落としたりぶつけたり、よく割ってしまいます。「あぁ、またやってしまった」と悲しんでも、お気に入りと別れることはなかなかできません。使えなくなってしまった器たちを、何枚も貯め込んでいました。

そんなかつてのお気に入りたちを美しくよみがえらせたい、と金継ぎに挑戦しようと初心者キットを購入したのは1年以上前。届いて中身を確認するも、なかなか手がつけられません。積み上がった器たちを横目でちらちらと眺めながら、時間はどんどん過ぎていきました。

重い腰をあげたのは自粛期間。多くの方と同様に自宅にこもりっきりの毎日を過ごしていた中で、ありあまる時間を活用しようと、ようやく挑戦に踏み切りました。

本漆を用いた昔ながらの金継ぎは、それぞれの作業の間に材料となる漆を乾燥させる期間もあって、思いの外時間がかかります。細かい作業を集中して行っては、ひと段落させて、数日間から数週間かけて乾燥させる必要があるのです。

当初使っていた初心者キットは、ボール紙の箱に入っていてデザインもいまいち。待っている間は、普段目に見えない場所に隠すように置いていました。でもそうすると、出したりしまったりが億劫でなかなか手が伸びず、予定よりもかなり長い期間がかかってしまうことになりました。そんな中で出会ったのが「にっぽん てならい堂」さんの、木箱に入った金継ぎキットです。

キットに入っているのは、本格的な金継ぎをすぐに楽しむための道具や材料一式。開けると2層になっていて、道具類が整頓されて美しく収まっています。シンプルな木の箱は、テーブルの上など、普段目に触れる場所に置いておいても邪魔になりません。次に取りかかる器も一緒に置いておくと、気が向いた時にすぐに取り出して作業を始められるようになりました。

2ヶ月ほどかけて完成したものがこちらです。時間をかけて金継ぎを施した器たちは、愛おしさもひとしお。眺めるだけでうれしくなります。自然素材である本漆を使用しているため体にも安全で、もちろんお料理にも使えて、食卓に並べると少し特別な気持ちになります。

新しい楽しみに出会って、これからはお気に入りが割れて悲しむこともなくなりそう。作業中の充実した時間やよみがえった器の美しさを想像するあまり、逆にたくさん割ってしまわないように気をつけなければ。

すてきな木箱に入って、いつでも金継ぎがはじめられるキットは「にっぽん てならい堂」さんのサイトから購入できます。自宅での時間を充実させる金継ぎ、始めてみませんか?

金継ぎキット 18,000円(税抜)
にっぽん てならい堂

この記事を書いた人

金祥艾
金祥艾フリーランス PR / Project Manager
ライフスタイル、デザイン、ファッションの世界で、ブランドやプロジェクトを作る人の想いをまとめる、伝えるためのお手伝いをしています。連載では、日々の生活にあると、ちょっとうれしくなるものやことをご紹介していきます。