野呂家の味ごはんのおかゆがけ
【料理人・守永江里の名もなき料理】


料理名がつけられておらず、ごく普通に家庭の食卓に並ぶ『名もなき料理』を研究しているのが、山口県出身の料理人・守永江里さん。今回は「野呂家の味ごはんのおかゆがけ」をご紹介。

非日常にはいつもの食材が手元にない。そんな時に、ありもののなかでどう料理するか。思考を柔らかくする料理記事です。

[名もなき料理とは]

野呂家の「味ごはんのおかゆがけ」

「炊き込みごはんの翌朝は、おかゆをかけて食べていました」

炊き込みご飯に“ おかゆ ”……?味も見た目もうまく想像できません!ですが、野呂さんは幼少期からあたりまえのように、“ 炊き込みごはん ” に “ おかゆ ” をかけたものを食べていたそうです。抵抗なく受け入れて食べていた野呂さんの一方で、嫁いでこられたお母さんは初めてみた時びっくりした! とおっしゃっていました。歴史が浅くてもおばあさんの頃から作られていたもの。そして、おばあさんのご姉妹も作って食べていたそうです。

野呂家のみなさんを想像するには、電子レンジのない時代に冷めた炊き込みごはんを温かくして食べようと工夫したのではないかと。現代では、炊き込みごはんが残ったけれど違う食べ方がしたいと思ったならば、『炊き込みごはん リメイク』と検索をかければたくさんの料理を見つけることができます。考えるのは、出てきた写真やレシピから選択するだけ。私は子育て中でもあり、スマホの画面に一生懸命になる時間があまりないので、料理を検索することはあまりしていないと思っていたのですが、無意識に検索にかけていることがよくありました(笑)。

会話し、自分で工夫し、五感を使うことで料理は身に付くし、アイデアが生まれます。ネット上で調べたレシピ通りに、その場限りで作った料理は、記憶に残りづらく身につきません。自分で考えなくちゃいけない、けれどその分自由な発想ができる。そんな時代に鍛えられていたら、きっと料理はもっと大変で、でもアイデアが湧いてくる脳になっていたかもしれません。

与えることは同時に奪うことでもあり、手にしたら失うものも必ずあります。忙しい日々を理由に、すぐに検索をかけてしまう習慣を変えたいと思いました。

ごはんにごはんを乗せるという斬新な一品、めずらしさだけでなく、理にかなっていて、食べてみるといろんな点で納得しました。サラッと食べられ、体もポカポカ。食べた瞬間に体が元気になるようなごはんです。なるほど、これは朝に食べたい!と思いました。醤油味のついたおじやのような感じでしょうか。いや、他に例えようがない……味ごはんのおかゆがけ、です。ぜひ試してみてくださいね。

野呂家の「味ごはんのおかゆがけ」のレシピ

お粥と炊き込みご飯の割合は1:1くらいです。ごぼうが入った炊き込みごはんに塩味をつけたおかゆをかけて食べると教わりました。普段の炊き込みご飯で作ってみてください。ここでは私がよく作る炊き込みご飯をご紹介します。

【 材料 】

- 炊き込みごはん -

・白米 3合

・鶏もも肉 150g
・にんじん 1/3本
・ごぼう 1/3本
・まいたけ 1パック

・酒 30ml
・濃口醤油 30ml
・みりん 20ml
・天然塩 小さじ1/2
・昆布 3×10cmくらい1枚
・昆布粉 少々 (もしあれば)

【 作り方 】

(1) 具材は小さく切る。調味料を合わせておく。米は洗う。
(2) 炊飯器に米と調味料を入れ、目盛まで水を足す。
(3) 具材をすべて②に入れ、炊く。
(4) 炊けたら昆布を取り出し、全体を混ぜて、器に盛っていただく。
☆塩で味をつけたおかゆをかけて食べてみてください^^

 

野呂家の「味ごはんのおかゆがけ」を作り終えて

学生時代、ノートを常に持ち歩き、ふと疑問に思ったことを書き留める習慣がありましたが、いつの間にかやめました。ネットで検索するツールを手に入れたことはとても助けになりますが、好きなことに関しては自分で考え、自分の発想を楽しんでいきたいと思います。

次回は 『 さわが好きな鶏肉とわかめのサラダ 』 をご紹介します

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この記事を書いた人

もりえり。
もりえり。料理人
鎌倉市在住の料理人です。『もりえり。』と呼ばれています。
数店舗の日本料理店で調理を学びましたが幼少期より母親に教えてもらった愛のある料理が学びの基盤です。

苦手なことは、言葉で想いを伝えること。
得意なことは、料理で想いを伝えること。

趣味は料理以外にフットサル、釣り、スケボー、寝ることです。