木製食器の弱点をアウトドアシーンに特化させ
克服した「山のうつわ DISH」


アウトドアメディアを中心に活躍するフォトグラファー・野呂美帆さんが、普段の生活にも取り入れたいアウトドアアイテムを紹介。今回は、木製食器の弱点を克服した「山のうつわDISH」です。

日常の食卓にも馴染む器「山のうつわDISH」

自然に触れる機会が増え、食べるものや身につけるもの、道具や器もできるだけナチュラルなものをと思うようになった。素材そのままを活かし、手を加えすぎないもの。ありのままの姿はそれだけで美しく、他にはない強みがある。そんな無垢で天然なものに魅力を感じ、ついつい惹かれてしまうのだ。

木目が美しい木製食器もそんなひとつ。手に触れた時の優しさ、口当たりの良さなど、木じゃないと味わえない心地良さが存分に詰まっている。どこか安心感があり、自然を感じられるということもあって自宅では大活躍。

しかし、アウトドアシーンにとっては少し頼りない思っていた。その理由は、強度の低さとかさばるという点。外で使うとなると手入れも難しいし、少し重い。ついついステンレスやチタン、ホウロウ(琺瑯)素材を選んでしまっていた。

しかし、この「山のうつわDISH」はそんな木製食器の弱点を、アウトドアシーンに特化させ、克服しているのだ。

厳選された国産の栓(せん)の木からひとつひとつ丁寧に、職人の手によって作られているため、木そのものの風合いを余すことなく残している。触りごごちのいい表面は一見するとナイーブそうに見えるのだが、食器用のウレタンで塗装されているため水切れもよく扱いやすい。更にはかさばらないよう上手くスタッキングでき、ザックの隙間にもスッと入る薄さになっている。

山で使うにはもちろんだけど、家の中でも出番は多い。素材そのものの器だからか、果物やナッツなど、あまり手を加えないものを入れたくなる。それがまた、お互いのいい所を引き立てているかのよう。

「山のうつわ」にはこのDISHタイプのほかに少し深めのお椀型もあり、こちらもとても使いやすそう。言われなければ、山用だなんて分からないくらい日常の食卓にも馴染む器。家と外。どちらでも使えるもの。その良さを実感するひとつのきっかけになったらいいなと思う。

山のうつわDISH

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この記事を書いた人

野呂 美帆
野呂 美帆フォトグラファー
旅、アウトドア、ライフスタイルを中心に幅広く活動。フィールドを気にせずシンプルで長く使えるものを慎重に選びたい。その一方で、旅先での衝動買いも嫌いじゃない。