キャンプでも活躍する「防災グッズ」
【もしもカルタ「き」】


災害時の避難生活とキャンプ生活には共通点があります。例えば、水道、電気、ガス等のライフラインが自由に使えないこと。これに伴い、入浴や洗濯、調理、トイレなども不便になります。買い物のしづらさや、衛生環境の維持が難しくなる点なども共通点として挙げられます。反対に考えれば、アウトドアグッズは災害時の強い味方になるといえます。平常時からアウトドアグッズを準備し、使いこなしておけばいざという時の備えになります。

備えておきたいアウトドアグッズ

テントやタープももちろん揃えておきたいアイテムではありますが、頻繁にキャンプへ行く方でなければ、保管場所に困る、使用頻度が低く、購入はためらう…という場合もあります。ですから今回は、マンション暮らしでも自宅に保管することができ、なおかつちょっとしたレジャーの際にも活用することができるアイテムをご紹介します。

LEDランタン
キャンプの必須アイテムであるランタン。燃料系のものではなくLEDランタンであれば、メンテナンスは不要で保存も簡単です。確認しておきたいのは、充電方法。家庭用電源や車のシガーソケットを利用するものの他に、電池、手回し充電、ソーラー充電などがあります。災害時を想定すると、手回しやソーラー充電が可能のものがおすすめです。また、スマホ等の充電ができるタイプのものもあるので、ニーズに合わせて機能を確認してみましょう。屋外での使用はもちろん、災害時に室内でも安心して使用することができます。

バーナー
キャンプに頻繁に行くアウトドア上級者でなければ、家庭用カセットコロンのガス缶(CB缶)が使えるタイプで、小さく折りたためるものがおすすめです。購入時にはクッカーを乗せたときの安定性やガス缶との接続のしやすさなど、自分自身の使いやすさを確認しましょう。点火用のライターも忘れずに準備します。CB缶は多めに保存しておけば、在宅避難時の必需品であるカセットコンロでも使用することができます。

クッカー
バーナーを準備したら、クッカーも併せて用意しましょう。クッカーとはアウトドア用の調理器具で、鍋も蓋も調理器具や食器として使用できます。バーナーとクッカーを準備し水の確保ができれば、災害時にも温かい食べ物を口にすることができます。また、クッカーは通常の鍋に比べるとやや小ぶり。乾麺などを煮る際にクッカーが小さく感じたら乾麺を二つに折るなど、サイズに合わせて食品を小さくします。乾麺を割る時には、厚手のポリ袋があると便利です。また、保存時にはクッカーの中にバーナーやライター、カトラリーなどを収納することもできます。コンパクトに収納することも意識しておきましょう。

ウオーターコンテナ
ウオーターコンテナにもさまざまなタイプがありますが、ソフトタイプで使用しない時にコンパクトになってかさばらないものがおすすめです。災害時の水の確保は非常に大切です。家族の人数に合わせて、コンテナの容量も検討してみましょう。

アーミーナイフ(十徳ナイフ)
ナイフ、缶切り、はさみなど多機能なアーミーナイフも災害時に役に立つアイテムです。機能はさまざまですが、10~12種類程度の機能のものは初心者にも取り扱いやすいでしょう。調理に役立つことはもちろん、箱の開封や紐の切断などにも役立ちます。

災害に役立つアウトドアグッズは他にもありますが、まずはベーシックアイテムを揃えた上で、実際に使いこなせるようになることを第一の目標にします。アイテムを購入しても災害時まで開けたことがないという状態では、不備が起こる可能性もあります。火気が使用できる屋外で火をおこしてみる。LEDランタンを暗闇で使ってみる。実際に自分の手で実践し、使い方に慣れておくことが大切です。

調理で言えば、まずはカップ麺やカップスープをピクニックに持参して、現地でお湯を沸かしてみるところからスタートしてみては? いつもとは違う調理方法は、子どもたちがアウトドアを楽しむ良い機会にもなります。こうした経験の積み重ねがいざという時に役立つこと間違いなしです。

この記事を書いた人

大原康子
大原康子プランナー
バリバリ働く社会人時代から、妊娠出産後の専業主婦期を経て夫と死別、復職。3人の息子を育てるシングルマザー。フリーランスとして創造的な人生を生きるママや女性たちのユニット「クリエイティブマムズリンク」代表。女性の「はたらきかた」をクリエイティブすることをミッションに大学院にも籍を置き研究に勤しむ日々。