温泉好きな民族ですもの。おひとつ“常備湯”はいかが?


関西生まれの編集者。ヨガやボディワーク、旅の本などに携わり、旅とヨガは似ているなと思う今日この頃。旅や転居、災害など日常と非日常の狭間で、自分を取り巻く〈内〉と〈外〉の環境を心地よくするために役立つアイテムを紹介する。今回は、温泉の入浴剤です。

日本人はなぜ温泉をこれほど愛すのか

最近、温泉に行ってないなー。

季節を問わず、突発的に温泉に浸かりたくなるところに、自分の日本人っぽさを感じています。世界には温泉のある国は数多くあるけれど、これほど温泉好きな国民もいないのではないでしょうか。温泉好きであり、かつ入浴好き。生活スタイルの違う国に住んでもなお、バスタブ付きの物件を探す民族も珍しいんじゃないかと、我ながら思います。

きっと入浴は、体の汚れを落とすためだけじゃないんですよね。

日本の神話の中に神様が温泉で体を癒す話があることも関係しているのかもしれません。地方の秘湯に行くと、手負いの熊が傷を癒したという話にもよく出会います。保養や社交の場としての役割があったり、医学的な効果を期待したり……、冷静に考えると「温泉」にどれだけ多くを求めるのかと恐縮します。それらを静かに包み込んでくれる温泉に感謝です。

「温泉地をウォーキングして、温泉につかり、その土地ならではの食材をいただく。ゆっくりと歩く目線でその地域の景観や自然を体感する」

これらは「ONSEN・ガストロミーツーリズム」という言葉で定義され、インバウンドからも日本の温泉文化を体験する旅は注目されているようです。

日本人のための「救済アイテム」に選抜メンバー入り?

かつて愛媛県松山市の道後温泉を訪れた際に、ご近所に住むご高齢の方たちが朝から入浴を楽しみ、温泉が憩いの場として賑わう光景を目にしました。残念ながら今はもう廃止になったそうですが、当時は85歳以上の市民の方は無料で入浴ができる制度があり、いつか住むなら道後だなと心に決めた記憶があります。

島根県江津市にある有福温泉でも、入浴しながらご婦人と公衆浴場で談笑した心地いい時間が忘れられません。朝の光が注ぐ大きな浴槽に、熱すぎないやわらかなお湯が満ちていました。立ち込める湯気の香りが優しかったな。

今回紹介する「NOYU」は、有福温泉の温泉水の成分データを元に作られた入浴剤です。

「NOYUは【大切な人の湯】=のゆ という思いから生まれた、有福温泉のブランドです。有福温泉は約1万年前の雨水がゆっくりと地中に浸透し、⻑い年月をかけて自然湧出によってろ過されています。大地のミネラルをたっぷり含んだ宝の湯で、1300年以上前から様々な効能のある名湯として愛されてきました。NOYUはみんなの大切な人に温泉水の癒しと美をもたらし、健やかで滑らかな肌へと導きます」(ウェブサイト抜粋)

正直、温泉地の入浴剤は盲点でした。

温泉地に出かけてお湯を満喫した後、さらに入浴剤に手を伸ばす気にならなかったのですが、もし自宅にあれば、外に出る力が出ない時に「湯治の力」を借りることができそうです。温泉のある街に暮らせないならば、温泉好き民族として備える価値はあるかもしれません。

「生産者の顔が見える食品」という言葉が流行って久しいですが、「風景が浮かぶお湯」というのもいいものですよ。入浴による物理的な作用と温泉の成分による反応だけではない、自然治癒力を高めてくれるような感じがします(つまり、気持ちいいってことです!)。

温泉地にご旅行の際には、ぜひ探してみてください。

NOYU

有福温泉

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この記事を書いた人

tutu.
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編集者。
(株)角川クロスメディアに勤務。その後、都内の編集プロダクションにてヨガやボディーワーク、旅の本などに携わる。関西生まれ、シンガポール在住の猫飼い。