「ととのう」のがお好きなら、小豆のウォームピローはいかが?


関西生まれの編集者。ヨガやボディワーク、旅の本などに携わり、旅とヨガは似ているなと思う今日この頃。旅や転居、災害など日常と非日常の狭間で、自分を取り巻く〈内〉と〈外〉の環境を心地よくするアイテムを紹介する。今回は、小豆のウォームピローです。

疲れた脳では、いざという時に闘えない

なぜ、これほどサウナにハマる人が増えているのか。

気になって調べてみて思ったのは今、考えすぎて疲れちゃう人が多いということ。思い立ったときに動けないもどかしい状況が日常化してから久しくて、“待て”をしている間に頭の中でぐるぐる思考が働いて、脳の疲れが蓄積しているようです。

ある書籍に「脳疲労の回復」にサウナが適しているとありました。通称サウナ教授である著者が代表理事を務める「日本サウナ学会」によると、

「人間の脳は実は何も考えていなくても80%ものエネルギーを消費しています。つまり脳がアイドリングしているだけで勝手に脳が疲れていきます。この勝手に疲れる脳を休めるためにはサウナが最適!サウナでは熱い環境に適応するために脳が働きますが処理する情報としてはとても少ないために脳がごちゃごちゃ考えられなくなり、結果として脳が休まります」(十勝「サ国(サウナ協和国)」ウェブサイトより引用)

サウナは、いわば脳の暴走を止める強制リセットボタンだったのか。合点。

まとわりつく“ストレスの素”を強引に取っ払ってくれるんだから、その快感たるや……。ハマるのも無理はありません。

どんな環境でもできるのが、瞑想のいいところ

脳の余計な思考を止める。それは瞑想の得意な分野です。サウナもある種の瞑想だという人もいるようですね。ならば、暴走する脳を休ませるスイッチは、家にあるものでも代用できそうです。キャンドルの火を見る、呼吸に集中するなど方法は様々ですが、たとえば———

レンジで温める小豆のウォームピローなんか、どうでしょう。

これは肩に載せるピローなのですが、デコルテやお腹にも置いたりしています。

まず小豆の温かさを、次に呼吸をしながら小豆の重みを味わいます。「きもちいいな~」と感じているだけです。たとえるなら、猫が載っかってきたようなじんわり感に近いのかな。

ストレスフルな時はお腹や胸の筋肉が緊張していることが多いので、ピローの重みを感じにくかったり、呼吸に合わせて上下に動かなかったり、体の変化に気づくことがあります。これが瞑想かと言われたら正確なことはわかりませんが、他のことを一旦忘れて心地よさに身を委ねる時間が、私は好きです。深部体温が上がるので、体がゆるんで入眠がいい感じ。これはサウナと似ていますね。さらに多幸感も。

自分以外の温かさに触れることを心地よいと感じる日もあれば、そうでない日もあります。

それでもいいんです。大事なのは思考を止めて感じることだから。客観的に自分を見ることが少しでもできれば、同じ視点で迷走していた時とは違う思考回路が働き始めて、「なーんだ」と諦めがついたり、新しいアイデアが浮かんだりすることがあります。

サウナがお好きなら、マイルドな内観も試してみてください。強烈なインパクトも爽快感もありませんが(笑)

「北麓草水」小豆のウォームピロー

日本サウナ学会

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この記事を書いた人

tutu.
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編集者。
(株)角川クロスメディアに勤務。その後、都内の編集プロダクションにてヨガやボディーワーク、旅の本などに携わる。関西生まれ、シンガポール在住の猫飼い。