半径1.8mのクリエイティブ vol.7
私らしいサスティナブル


2020年、サスティナブルやSDGsはよく聞かれたワードだ。持続可能な、という意味らしい(SDGsはSustainable Development Goalsの略で、「持続可能な開発目標」という2015年に国連で掲げられた17の国際社会における目標のことらしい)。「サスティナブル」が世間に広まったのは、このコロナ禍で、あらゆることが停滞してしまい、自分の生活を維持するために、この社会や環境をどうすればいいのか、と否応なしに考えさせられことによるだろう。

社会について、特に企業は巨額な売り上げを追い求めるよりも、それなりの売り上げだったとしても、いかに会社を維持していくかが大切になってきているようだ。

環境については、温暖化も身に染みて感じるようになってきて、学者や研究者だけでなく、一般人の私でさえ、ちょっとマズイよなぁ、と思っていた。以前、燃えないゴミを処理場まで廃棄しにいったことがあるが、山間部のだだっ広い土地にゴミを砕いて土を被せるだけの埋め立て処理だった。これじゃあ、ゴミはどんどん溜まる一方だし、遠い未来、日本はゴミだらけになるんじゃないかと、とゾッとしたのを覚えてる。それからは極力、燃えないゴミを出さない生活を心がけている(それでもゴミは出てしまう。近い将来すべてのゴミがリサイクルできるようになることを切に望んでいます)。

また学生のころ、短期留学のため神戸から上海へ船で2泊3日かけて行ったことがあるのだが、夜中眠れなくて風にあたろうと船のデッキに出たところ、船の従業員っぽい二人組が、大量のゴミ袋を海へどんどん投げ捨てているのをみてしまった。うわーイヤなもの見てしまった、海はますます汚れるし、こんなに汚染された海の魚あんまり食べたくないかも……、と思ったのを覚えている。
コロナウイルスも結局のところ、人間が自然へ介入した結果出てきてしまったと環境学者が言っていたのを聞いて、ウイルスとしても人間のせいで、本来の住処から引っ張り出されたのに、死ぬほど敵視されるし、大炎上するしで、早く元に戻って平穏に暮らしたいのかもしれない。

今年は本当に深刻でブルーなできごとも多かったから、コロナをきっかけに、成熟したサスティナブルな日本に変わってほしい。
でないと、報われないよね。

と、柄にもなく大きなことを書いてしまったが、わたし自身のことで言うと、サスティナブルに健康でつつましい人生を送りたいなと思う。

若い頃は太く短くというショートパスタのような人生もキラキラして素敵だと思っていたが、今は年越しそばのように細く長く自然体な人生ってステキだよな、と思う。今のところこうして好きな文章を書き、心身ともに健康で、家族もみんな元気で、数少ないけどときどき悩みを聞いてくれる友人がいてくれる。うんざり落ち込むことも多いけど、それなりにいい人生ではないかとも思う。誰もほめてくれないので、たまには、こうして自分でほめて労わっても、バチは当たらないだろう。で、ご褒美に大好きな甘いアイスカフェラテを飲む毎日です(甘いなぁ)。

この記事を書いた人

しまかもめ
しまかもめフリーライター
(株)大阪宣伝研究所にコピーライターとして勤務。その後、デザイナー、編集者、フリーペーパー営業、ネットショップ企画運営を経て、独立(コトバアトリエ)。神戸市在住の3児の母。