大切な人へ届ける、防災への第一歩。
備蓄食カタログギフト「LIFEGIFT Food」


2020年に発売された、防災グッズ専門のカタログギフト「LIFEGIFT」。その「LIFEGIFT」の好評を得て、新たに誕生したのが備蓄食のカタログギフト「LIFEGIFT Food」だ。今回は「LIFEGIFT Food」について、株式会社「KOKUA」代表の泉さんにお話を聞いた。

備蓄もできる食のカタログギフト「LIFEGIFT Food」


防災ベンチャー企業「KOKUA」のスタッフは皆、災害ボランティアの経験者だ。東日本大震災をはじめ、さまざまな被災地でのボランティア活動を通して出会ったという。そんな被災地支援を通して、災害時における食の問題について考えるようになったという。被災した人の多くが、まさか自分が被災するとは思わず、災害に遭っていた。そして、持ち合わせの少しの食料を分け合って、急場をしのいだという話をよく耳にした。

「震災後、少しのチョコレートを家族で分け合ったとか、おにぎりが一つしかなくて困ったとか、そういった食に関する話をよく聞きました」

そこで備蓄食の必要性を喚起させたいと生まれたのが、備蓄もできる食のカタログギフト「LIFEGIFT Food」だ。



「非常食というのは、3年や5年で長期保存できて、なおかつ、しっかりとした保管スペースも必要だ、というイメージされる方が多いと思うんです。でも、例えば、掲載されている商品の中にハーブコーディアルという希釈タイプの飲み物があるんですが、日々の暮らしの中で楽しんで飲まれていますよね。いわゆる非常用の食品ではないですが、結果として、ある程度の賞味期限もあって、栄養も摂取でき、小スペースで保管できる。そういった食品をスタッフで話し合い、選定しました。普段からおいしく食べられるものでも、備蓄ってできるんだ、という風に、みなさんに柔軟に考えていただきたかったんです」


LIFEGIFT Foodを防災の入り口として

現在、取り扱っている食品は、ビスケットやアルファ米、サバ缶からドライフルーツまで16点。ハンバーグが入った缶詰の「CAN-BURG(缶バーグ)」や、玄米のお粥「potayu(ポターユ)」も人気だ。味もさることながら、デザイン性の高いパッケージが見た目にも嬉しい。

また、希望すれば、定期便のサービスも利用できる。「LIFEGIFT Food」をプレゼントされた方は、選んだ食品以外にも、気になったものがあれば、追加で選べて届けてもらえるサービスだ。
定期便は、顧客の声からできたという。「LIFEGIFT」発売後、よく問い合わせがあったのが「他の防災グッズも揃えたいが、商品はどこで買えるのか」という内容だった。

「僕らがひとつ気づけたのは、これまで防災をやってこなかった人たちが、LIFEGIFTをきっかけに、ここから防災をはじめよう、という防災への入り口に立つということです。じゃあ、次の防災用品を揃えよう、と思ったのに、わからないし、調べるのもちょっとめんどくさい。せっかくモチベーションが上がっているのに、次へのアクションがとりにくかった。そういったことをひとつでも減らすために、LIFEGIFT Foodを防災の入り口として、掲載商品からお好きな備蓄食を選んでいただく。さらに定期便でも届けるような動線も用意しました」


今、個人の顧客だけでなく、法人への需要も増えているという。まだ販売して間もない「LIFEGIFT Food」だが、既に十数件ほど法人顧客からの問い合わせがあったそうだ。企業の周年記念のお祝い品として自社のスタッフに贈りたいという。

「防災用品であれば、社員の命を守ることにつながります。さらに、企業がスタッフを大切に思っていることを、カタログを通して伝えることができるんですね。当初このような受注は想定していませんでしたが、こういった思わぬ使われ方が増えればうれしいですね」

2019年に結成された防災ベンチャーの「KOKUA」。防災カタログギフトを通して、防災に関心のない人々へのアプローチに尽力してきた。
「これまで僕たちは、防災に全く接点がなかった人たちに、何か接点を与えたい、という思いで挑戦してきました。防災グッズを買う人は、既に防災に興味がある人たちですから」

今後も、防災への第一歩として「カタログギフト」を中心に展開していくのと同時に、現在、二歩目にも着手しているという。
「LIFEGIFTで防災に興味が湧いた人はもちろんですが、カタログ関係なしに、近くで地震が起こったからここらで備えてみようかな、と思いはじめた人たちに対しても、アプローチしていきたいと考えています。まずは防災の入り口としてカタログギフトを、そして次なるサービスでは、各家庭の防災力向上に寄与できる商品づくりを進めているところです」

「LIFEGIFT」(goods)、そして「LIFEGIFT Food」と続けて、防災カタログを展開してきたKOKUA。次なるKOKUAにも期待できそうだ。

泉 勇作(いずみ ゆうさく)
1992年、神戸生まれ。1995年、阪神淡路大震災にて被災。2011年、京都の大学へ進学。同年、東日本大震災が起こり、災害ボランティアとして奔走。大学卒業後は、人材ベンチャー企業、メディア業界で働く。2019年、ボランティア活動中に出会った仲間たちと、防災関連事業をスタート。2020年、株式会社KOKUAとして法人化し、代表取締役CEOに就任。同年、防災カタログギフト「LIFEGIFT」、翌年、備蓄食カタログギフト「LIFEGIFT Food」の販売を開始。2021年、グッドデザイン賞や、防災グッズ アイデア賞を受賞。趣味は、バレーボール。

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この記事を書いた人

しまかもめ
しまかもめフリーライター
(株)大阪宣伝研究所にコピーライターとして勤務。その後、デザイナー、編集者、フリーペーパー営業、ネットショップ企画運営を経て、独立。神戸市在住の3児の母。防災に携わる人々の取材をしています。