被害を抑えるという視点。防災アウトドア小屋の「-KOBOhut-」


防災について語る時、大半は、自分や家族を守ることに焦点が置かれます。ですが、防災についてできることはそれだけではありません。私達は、自分の選択で、災害自体を防いだり、被害を抑えることができます。そんな視点を教えてくれたのが、防災アウトドア小屋「-KOBOhut-」です。

「-KOBOhut-」とは、兵庫県丹波の里山に建てられた小さなコテージとデッキスペース。キーポイントは、間伐地元産材でつくられていることと、そして、12年に1回建て替えること。なぜこのコテージが防災につながるのでしょうか?

間伐で山と地域を守る

間伐は、森林の環境を守るのに重要な役割を果たしています。日本の多くの山では高度経済成長期に住宅を建てる木材として大量に植えられた杉や檜が使われることなく、今もぎゅうぎゅうの山で育ち続けています。そんな山は、倒木や土砂崩れなどの災害が起こりやすくなります。それは、木と木の間隔が過密すぎて互いの成長を阻害し、根っこが十分に張れないため。木が倒れやすくなり、木の根が土砂の流出を阻止することができなくなってしまうのです。

間伐を行うことで、間伐によって適切に間引かれた樹木は、スペースを十分に確保することができます。根を大きく伸ばし、土砂災害を防ぐ強い山へと変わっていきます。
また、間伐した土壌には光が入り、下草として植物が生茂ります。下草が生えて直接地面に雨が当たらず浸食されにくくなり、土壌が肥沃になり保水力が上がるのです。

間伐は、10年〜15年に一度行う必要があり、KOBOhutは循環型小屋として12年後にまた新しい小屋として建て替えを行うことで、さらなる間伐活動を応援することができます。間伐から山の災害を防ぐ、防災につながるのですね。

多拠点=リスク分散

居住者としては、いつか起こるかもしれない大地震、都市部で猛威を振るう新型コロナ感染症などのバックアップ的な避難先として活用できます。リスク分散は、自分の身を守ることにつながりますね。

もちろん、建物としての魅力も十分。大人の秘密基地にちょうどいいコンパクトなコテージと、パワフルに楽しめる大きなデッキがあります。1〜2人がゆったり過ごせる大きさの小屋には、シャワーとトイレが完備。デッキには焚火スペースがあり、テントやテント式サウナなども設置可能です。

自分の選択が災害を防ぐ

また、「-KOBOhut-」は、里山を守る事業のしくみを構築しており、家賃の収益は山を持つ地主さんに還元され、山を保持する持続的なサポートになるそうです。
価格など詳しくは、HPをご覧ください。

自分の選択が災害を防ぐ。本日は、一歩先いく防災の形をみました。私達の日頃のちょっとした選択も、防災につながる。そんな目線で日々を過ごしてみても良いかもしれません。

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この記事を書いた人

小出 彩稀
小出 彩稀PRプランナー
和歌山県出身、都内在住。IT企業勤務の会社員。アナログとデジタル、リアルとバーチャル、ローカルとグローバルを行ったり来たりしています。「いつ、何が起きるかわからない今だから、どんな時も、柔軟にかろやかでありたい」人生をかろやかに楽しむ気づきを一緒に探しましょう。