半径1.8mクリエイティブ vol.4
気合いのベランダガーデニング


このコロナ禍で、園芸グッズや家庭菜園の栽培キットなどが売れてるらしい。わが家もご多分にもれず、ベランダガーデニングを嗜んでおります。

きっかけは、長女のホームワークだ。今春のコロナ休校で小学校からたくさん宿題が出たのだが、その中でホウセンカとマリーゴールドを種から育てるというミッションもあった。今までも何度かグリーンを育てたことがあったが、ズボラな性格のせいで、すぐ枯らしてしまっていた。今回は学校の宿題ということで、失敗できない。

ホームセンターに足をのばし、植木鉢や土はもちろん、肥料、支柱、じょうろ、ホースリール、ガーデンシェルフまで、園芸用品を一式そろえた。Eテレの園芸番組を観たり、わからないことはググったりして、自分なりに研究した。わが人生、振り返ってみると、新しいことを始めるとき、最初にケチったり、場当たり的にやろうとするとうまくいかないことが多かった。たかがベランダで植物育てるだけじゃないか、と思われるかもしれないけれど、しっかり気合いを入れて挑むことにしたのだ。

こどもたちが、他の植物も育ててみたい、というので、ヒマワリや朝顔、ミニトマトや枝豆も育てることにした。

毎朝毎夕、水をやり、植物によっては、量を調整したりした。嵐の日は、せっせと室内に運んだ。日差しがきつくベランダが高温になるときは、鉢を日陰に移動させたり、シェルフの棚に置いた。こどもたちも暇にまかせてベランダに出ては、スプレーで葉っぱに水をかけていた。

ある朝、マリーゴールドを見ると、植木鉢の脇から謎の芽が5~6本生えている。朝顔の種を間違えて植えてのかな?? しかし、朝顔にしては双葉までの茎がひょろっと長い。こどもたちに、「ねぇ、変な草が生えてるから見にきてくれない?」と、こどもたちをベランダへ呼び寄せた。

「わー!!スイカが生えてきた~!!」

歓声に沸くこどもたちによくよく話を聞いてみると、2~3日前に食べたスイカの種をこっそり植えたらしいのだ。仕方がないので、生えてきた苗を別の容器に移すことにした。それにしても、近所のスーパーで買ったスイカの種からもにょきにょき芽が出るなんて、その生命力にびっくりだ。

スイカの成長に気をよくしたこどもたちは、料理中のわたしの周りをうろついては、野菜や果物の種をゲットして埋めていた。季節柄なのか、ぶどうやりんごなどは芽が出なかったが、この暑さの中、かぼちゃやアボカドなどは元気に芽を出してきた。長男は、毎日変化しながら大きくなってる植物ってすごくない?と、幼稚園児らしからぬ感動をしていた。人間も動物も植物も、手をかければかけるほど、元気に育つものですね。

さて、緊張して育てたホウセンカとマリーゴールドだが、ちゃんとキレイに咲いてくれた。長女の宿題だった観察日記も無事に提出できてホッとしている。ミッションコンプリートだ。

というわけで、次のミッションは、育てた枝豆とミニトマトをつまみにおいしいビールを呑むことだ!(vol.3参照)

この記事を書いた人

しまかもめ
しまかもめフリーライター
(株)大阪宣伝研究所にコピーライターとして勤務。その後、デザイナー、編集者、フリーペーパー営業、ネットショップ企画運営を経て、独立(コトバアトリエ)。神戸市在住の3児の母。